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vol.2

dフォトヒント

写真家の川野恭子とむらいさちの
ワンポイントレッスン

みんなに自慢したくなる旅写真
~光編~

光は写真にとってとっても重要です。「光」と聞くと難しそうに聞こえますが、太陽がどこにあるのか? 日なたか日陰か? 部屋の中では窓から太陽の光が入ってくるか? などを意識しながら写真を撮るだけで出来栄えが変わります。太陽の光をよく観察して、思い出がステキに残る旅写真を撮りましょう。

太陽を味方にして、思い出をより美しく!

風景を撮るときの光は主に太陽の光です。でも、太陽の光はいつも同じではありません。朝、昼、夕方で光の色や光が射す方向が変わりますし、晴れの日と雨の日、日なたと日陰で光の強さが変わります。太陽の位置を意識して撮影すると、青空をより青く撮れたり、夕景の中をシルエットで表現できたりします。今回は太陽の光をうまく使って、ステキな写真を撮るためのコツをご紹介します。光の状態を観察して、ステキな写真を撮ってみましょう。

光の向きや影の強さを意識しよう

太陽を背にして立つ、太陽に向かって立つ、日陰に入るなど、自分が動くことで光の射す向きや強さは選べます。撮りたいイメージに合わせて光を選んで撮ってみましょう。

青空は、太陽を背にして撮ろう

空を青く撮りたいときは、背中に太陽が来るようにして撮影するときれいな青空が撮れます。また、太陽が真上にあるときは、地平線近くの空を狙いましょう。この作品はきれいな青空を画面いっぱいに写して、北海道の空の広さを表現しました。

夕日をバックにシルエットでかっこよく

夕日はすべてを幻想的に見せます。夕日を正面から撮ると、手前の樹木や人物などの被写体は黒いシルエットになり、とてもステキな写真を撮ることができますよ。

逆光はふんわり明るく

普通、逆光で撮影すると暗く写ってしまいます。そんなときは、写真を明るくする機能(露出補正)を使いましょう。すると、この作品のような明るくふんわりした写真になります。人物や花などをかわいく撮りたいときのオススメテクニックです。

日陰で影を柔らかく

柔らかな写真を撮るなら、日陰に入って撮りましょう。日陰は光が柔らかいので、写真を撮るとふんわりとした印象になります。写真を明るくするとふんわりの度合いが増しますよ。お花、人物、ごはんなどを撮るときにオススメです。

水面の映り込みを利用する

水面に映り込んだ景色を写すと、幻想的な写真になります。この作品のように景色の映り込みだけを切りとって撮るものステキですし、逆さ富士のように映り込みと実際の景色を一緒に撮るのものオススメです。

透ける光で清々しい空気感を演出

花びらや葉っぱなどのような光を透かすものを、逆光で撮ると清々しい空気感の写真になります。

ワンポイントアドバイス

きょん♪「撮影するとき、太陽がどこにあるのか意識すると、ステキな写真が撮りやすくなります。ふんわりかわいい写真を撮りたいときは、逆光で写真を明るくするのがオススメです。iPhoneなどのカメラにも明るく撮る機能は付いているので挑戦してみてください」。

むらいさち「天気の良い日はきれいな風景が撮れるのは当たり前。だけど旅行の日が必ず晴れているとは限りませんよね。天気が悪くても、雨の日なら水たまりに旅先の景色を映り込ませてみる、曇りの日なら柔らかい光を活かしてふんわり撮るなど、撮り方を工夫すればステキな写真はたくさん撮れます」。

撮った写真はプリントしよう

スマートフォンのおかげで、いつでも気軽に撮影できるようになりましたが、その撮りたまった写真、プリントしていますか? 画面の中だけでなく、フォトブックやプリントなど、手に取れる形で残すと、宝物のように愛着が湧いてくるから不思議です。dフォトなら、月額429円でフォトブック1冊かL判プリント30枚を作れるので、宝物が毎月増えていく楽しみを味わえます。家に飾ったり、おじいちゃんおばあちゃんに贈ったり…と、思い出を見える形で共有するのも良いですよね。ステキな写真が撮れたら、ぜひ形に残してみてください。

川野恭子(きょん♪)

写真家。神奈川県生まれ。Steidl Book Award Japan 2016 ノミネート。システムエンジニアの職を経て、「空をより青く撮りたい」という思いからカメラを手にする。キッチンから野の花まで、日常の何気ない景色を独特の色と光で切りとる作風で女性からの人気が高まる。執筆や講師、トークショー、広告撮影など、多岐に渡り活動。最近では山に魅了され、山の美しさや、山をとおした死生観を女性ならではの視点で撮り続けている。横浜にて写真教室「Atelier photo* chocot 」を主宰。著書に『はじめてのデジタル一眼撮り方超入門』(成美堂出版)、『写真家きょん♪のふわっとかわいい「ゆるかわ写真」の撮り方ノート』(宝島社)、『子ども写真の撮り方手帖』(マイナビブックス)ほか多数。

むらいさち

沖縄でのダイビングインストラクターを経て写真の世界へ。水中をメインに、日本を始め世界の海を訪れる。最近では、水中からオーロラまで、地球全体をフィールドに撮影を続けている。独特の淡く優しいスタイルで「幸せな瞬間」を表現し続けている。著書に、写真集「ALOHEART」「LinoLino」「きせきのしま」「FantaSea」、写真教本「光と色の写真の教科書」、新刊に詩人谷川俊太郎氏とのコラボ写真絵本「よるのこどものあかるいゆめ」がある。

監修 笠原竜太