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vol.18

dフォトヒント

写真家の川野恭子とむらいさちの
ワンポイントレッスン

プロ直伝!ごはん写真を
より美味しく写すコツとは?

旅の楽しみのひとつでもある、美味しいごはん♪ 旅の思い出としてごはんを写真に撮る方は多いでしょう。ごはん写真はちょっとしたコツで、あなたの「美味しそう!」を写真で伝えることができます。写真家のきょん♪さん、むらいさちさんに、旅先で食べたごはんを美味しく撮るコツを教えてもらいました。

美味しい! を伝えるためのテクニック

美味しいごはんも旅行の醍醐味。まずはごはん写真の基本テクニックをお伝えします。

  1. おしぼりや伝票など、余計なものは片づけよう
  2. 美味しそう!と思った部分にピントを合わせる
  3. お皿や飲み物など複数のものを撮るときは、画面の対角線や「く」の字を意識して配置する
  4. 美味しいごはん写真を撮るためのカメラの角度は「いただきます」の45度

ほかにも光や、色の設定、カメラを構える角度など、ちょっとしたことでごはん写真の“美味しい”は伝えられます。

美味しい光は半逆光

ごはんを撮るなら半逆光の光を選んで撮ると、料理の表面にテカリが出て写真を見ている人は“美味しそう! ”と感じられる1枚になります。シチューやハンバーグのソースなど、テカリが出る料理は特に意識しましょう。席を選べるなら、明るい窓際の席がおすすめです。ごはんが美味しそうに撮れる角度は「いただきます」をした時の45度ぐらいが最適です。おしぼりや伝票は、写り込まないように横にどかして撮影します。

料理の温度にあった色を乗せる

あたたかい料理はあたたかい色味で撮ると、できたてのような仕上がりで写ります。ホワイトバランスを「曇天」にしてイエロー系の色を乗せたり、カメラのアプリを使ったりしましょう。アイスやサラダのような冷たい料理は、ブルー系の色を乗せるといいですよ。ここでは、対角線を意識して背景にさり気なくコーヒーカップを配置しています。

湯気を撮るなら暗い背景を選ぶ

あたたかい料理の湯気が写っているだけで、「できたて」のおいしさを伝えることができます。白い湯気は、暗い場所や黒っぽい色を背景にすると目立ちます。料理が来たらすぐに撮れるように運ばれてくる前から、どこから撮るかあらかじめ決めておくといいですよ。

すくってパチリ♪

ごはんが美味しそうに撮れる45度で料理を撮り終えたら、ひと口分だけ料理をスプーンですくって撮ってみましょう。持ち上げたところを撮ると「今から食べるよ♪」という臨場感が伝わる写真になります。もし家族やお友だちと一緒に旅行をしているなら、一緒に撮影すると簡単です。

カメラを構える角度を変えてみる

ごはんをかわいく撮りたいなら、真上から撮るのもおすすめです。真上から撮ると奥行きがなくなり、丸いお皿やカップがまんまるで写り、イラストみたいにかわいい印象になります。この時、自分の影が料理にかからないように、光の向きには気をつけてくださいね。

ましかくで撮ってみる

縦横の比率が1:1のましかく写真で撮ると、おしゃれでかわいい印象を与えます。ごはん写真だけでなく、食べた場所のロゴが入った食器や、店内のインテリアも一緒に撮っておくと、あとでふり返った時に思い出になりますよ。

ワンポイントアドバイス

きょん♪「旅のごはんは美味しそうなものばかり。食べたい料理に迷ったら、写真映えしそうな方を注文するというものありですよ」。

むらいさち「料理が来たらすぐに撮って、美味しいうちに食べましょう。お店の人に「写真を撮っていいですか?」とひとこと声をかけるのも忘れずに」。

撮った写真はプリントしよう

スマートフォンのおかげで、いつでも気軽に撮影できるようになりましたが、その撮りたまった写真、プリントしていますか? 画面の中だけでなく、フォトブックやプリントなど、手に取れる形で残すと、宝物のように愛着が湧いてくるから不思議です。dフォトなら、月額429円でフォトブック1冊かL判プリント30枚を作れるので、宝物が毎月増えていく楽しみを味わえます。家に飾ったり、おじいちゃんおばあちゃんに贈ったり…と、思い出を見える形で共有するのも良いですよね。ステキな写真が撮れたら、ぜひ形に残してみてください。

川野恭子(きょん♪)

写真家。神奈川県生まれ。Steidl Book Award Japan 2016 ノミネート。システムエンジニアの職を経て、「空をより青く撮りたい」という思いからカメラを手にする。キッチンから野の花まで、日常の何気ない景色を独特の色と光で切りとる作風で女性からの人気が高まる。執筆や講師、トークショー、広告撮影など、多岐に渡り活動。最近では山に魅了され、山の美しさや、山をとおした死生観を女性ならではの視点で撮り続けている。横浜にて写真教室「Atelier photo* chocot 」を主宰。著書に『はじめてのデジタル一眼撮り方超入門』(成美堂出版)、『写真家きょん♪のふわっとかわいい「ゆるかわ写真」の撮り方ノート』(宝島社)、『子ども写真の撮り方手帖』(マイナビブックス)ほか多数。

むらいさち

沖縄でのダイビングインストラクターを経て写真の世界へ。水中をメインに、日本を始め世界の海を訪れる。最近では、水中からオーロラまで、地球全体をフィールドに撮影を続けている。独特の淡く優しいスタイルで「幸せな瞬間」を表現し続けている。著書に、写真集「ALOHEART」「LinoLino」「きせきのしま」「FantaSea」、写真教本「光と色の写真の教科書」、新刊に詩人谷川俊太郎氏とのコラボ写真絵本「よるのこどものあかるいゆめ」がある。

監修 笠原竜太