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vol.27

dフォトヒント

写真家きょん♪さんに聞く、
カワイイ写真の撮り方

おうちで子どもをふんわり可愛く撮りたい!

「可愛い我が子の姿を写真に残したい」と、普段の子どもの様子を撮影してみても、思うような写真にならない。生活感のあるテーブルの上や、床の上の洗濯物などが写りこみ、ただの記録写真のようになってしまう…。

写真のことで、ちょっと困っているママやパパのために、写真家「きょん♪さん」(川野恭子さん)から素敵な写真を撮るコツを教えていただきました。

きょん♪さんは、ふんわりとした優しい雰囲気の「ゆるかわ」写真で、多くのカメラ女子に影響を与えた人気写真家。今回は、スマホでもカメラでも使える撮影テクニックを、きょん♪さんの作例でわかりやすく解説します。

今回教えていただいたのは、撮影の基礎。撮影場所や撮影時の服装について伺いました。

おうち写真は窓際で撮影しよう

おうちで写真を撮るときは、窓際で、フラッシュを使わずに自然光だけで撮影するのが、ふんわり可愛い写真を撮るコツ。

上・部屋の奥で撮った写真/下・窓際で撮った写真

次の2枚の作例は雨の日に撮影したものですが、上の部屋の奥で撮ったものと、下の窓際で撮った写真では明るさが違います。それに、部屋の奥の暗い場所では、お子さんが動くとブレやすくなってしまうのだそう。

遊びながら撮ろう

記念撮影のように「ハイ、チーズ!」と言って撮影すると、子どもは緊張して身構えてしまったり、お気に入りのポーズをとってしまったりして、自然な姿を写すことができません。

「『撮るよ』と言って撮影するよりも、遊びながら撮らせてもらう感じです」(きょん♪さん 以下同)

そう語っていたきょん♪さんの頭には、撮影時、動物の形の帽子が。

パペットで遊びながら

「ライオンさんのお鼻、ツンツンして」と、パペットの鼻をつついてもらっているところを撮影。子どもの手も写って、素敵な写真になりました。

いないいないばあをしながら

テーブルの下に潜り込んで、「いないいないばあ」をしている姿を撮影。下を向く子どもの顔は、なかなか撮影する機会がないので、新鮮な写真に。

光の向きで変わる雰囲気

光の当たる方向で写真の雰囲気が変わります。子どもの顔に横から光が当たっているサイド光、後ろから光が当たる逆光の場合を見てみましょう。

サイド光 被写体の横から光が当たっている状態

サイド光は、子どもの輪郭に光が当たって輝くので、表情が印象的になる効果が。

逆光 被写体の後ろから光が当たっている状態

逆光は、子どもの姿をくっきりと強調した写真になり、とっても素敵。

しかし、子どもの顔が暗く写ってしまうことも…。

そんなときの解決方法も教えていただきました。

簡単に光を調節したいなら、スマホを使ってみよう

スマホのカメラは、初心者でも簡単に光の調整ができます。

例えば、起動したカメラアプリのディスプレイに写っている子どもの顔部分をタッチすると、顔にピントが合うだけでなく、肌色がきれいに見えるように明るさを自動で調整する機能がついています。

逆光での撮影時、ちょっと暗いな、と思ったら『顔タッチ』で調整してみましょう。

また、光が強く、影が濃く出てしまうときなどは、カメラの設定で「HDR(ハイダイナミックレンジ合成)」(※同機能搭載機種に限る)という機能をONにすると良いそう。

「HDRはふんわりした雰囲気を出すために、とても重要です」

そして、スマホでの撮影の良い点は、ファインダーを覗かないため、ママの顔が隠れないこと。ママの顔を見ることができるので、子どもが緊張しません。

撮影するママは、明るい服を着よう

さらに、オススメの撮影ワザは、撮影者が光を反射する白い洋服を着ること。服がレフ板の代わりになり、子どもの顔に光を反射させる役割を持つそう。

また、白い服が子どもの目に映ると、瞳の中にキャッチライトという光が入って、いきいきとした表情になります。

キャッチライト

素敵なフォトブックの作り方

子どもの写真を撮るのも楽しいですが、撮った写真をフォトブックにして楽しむのもおすすめです。そこで、きょん♪さんにセンスのいいフォトブックを作成するためのTIPSも教えていただきました。

「フォトブックで使う各写真の明るさは、揃えたほうがいいです。スマホのアプリなどでフィルター使う場合は、雰囲気をあわせてください。いきなり明るい写真を使ったり、逆に暗い写真を使ったりすると、ちぐはぐになってしまいます」

フォトブックを作るとき、単にお気に入りの写真を選ぶのではなく、写真全体の雰囲気を揃えることで、写真アルバムではなく「写真集」のようなフォトブックになるようです。

みなさんも、素敵なフォトブックを作ってみませんか?

(文・大熊マナミ)

dフォト

撮った写真はプリントしよう

スマートフォンのおかげで、いつでも気軽に撮影できるようになりましたが、その撮りたまった写真、プリントしていますか? 画面の中だけでなく、フォトブックやプリントなど、手に取れる形で残すと、宝物のように愛着が湧いてくるから不思議です。dフォトなら、月額429円でフォトブック1冊かL判プリント30枚を作れるので、宝物が毎月増えていく楽しみを味わえます。家に飾ったり、おじいちゃんおばあちゃんに贈ったり…と、思い出を見える形で共有するのも良いですよね。ステキな写真が撮れたら、ぜひ形に残してみてください。

川野恭子(きょん♪)

写真家。神奈川県生まれ。Steidl Book Award Japan 2016 ノミネート。システムエンジニアの職を経て、「空をより青く撮りたい」という思いからカメラを手にする。キッチンから野の花まで、日常の何気ない景色を独特の色と光で切りとる作風で女性からの人気が高まる。執筆や講師、トークショー、広告撮影など、多岐に渡り活動。最近では山に魅了され、山の美しさや、山をとおした死生観を女性ならではの視点で撮り続けている。横浜にて写真教室「Atelier photo* chocot 」を主宰。著書に『はじめてのデジタル一眼撮り方超入門』(成美堂出版)、『写真家きょん♪のふわっとかわいい「ゆるかわ写真」の撮り方ノート』(宝島社)、『子ども写真の撮り方手帖』(マイナビブックス)ほか多数。

文・大熊マナミ

出典 (mamatenna)