ポイント1 かわいい色やカタチを見つける
まずは、自分の気に入ったポイントを探します。
撮るもの(被写体)に魅力がなければ、かわいい写真になりません。
写真に写る色は、カラフルで鮮やかな被写体を選ぶと、自然と写真もかわいく写ります。また、色の組み合わせも大切。赤と緑、青と黄色、ピンクと水色のように、反対の色の組み合わせは、色の違いがはっきりするのでポップな印象を与えます。画面を同系色でまとめると、落ちついた印象やまとまり感を与えます。
かわいいカタチのモチーフそのものを撮るのもおすすめです。こちらの写真は、リンゴの絵が描かれた絵馬が「かわいい!」と思ったので、リンゴの絵馬が目立つように撮影しました。リンゴの赤と反対色の緑を組み合わせることで、リンゴの赤がより強調され目立ちます。さらに日の丸構図(被写体を真ん中に配置すること)を使い背景をぼかすことで、いちばん見せたい絵馬を浮かび上がらせることができました。
かわいい鳥(メジロ)を撮影しました。ピンク色の桜を背景に、黄緑色のメジロをポツンと小さく配置。色とカタチが強調され、かわいらしい印象でまとまりました。
友だちに協力してもらい、ミモザを手に取ってもらったところをパチリ。背景の青空に黄色いミモザが映えます。さらに、かわいい女性の手が入ることでストーリーを感じさせる写真になりました。
ポイント2 きれいな光を見つける
写真家は光を探します。きれいだと感じた場面に出会ったら、その場所に光が当たっているかどうかを確認してみましょう。
光の向きでこんなに見え方が変わります。
順光(撮りたいものに対して正面から当たる光)
色がきれいに出るので風景におすすめ。ただし、影が後ろにできるので立体感が出にくくなります。
斜光(斜めから当たる光)
適度な影ができるので、立体感が出しやすくなります。色もきれいに出るので、オートで撮りたい人にはおすすめの光です。
逆光(後ろから当たる光)
被写体が影になり真っ黒に写るのでシルエットで表現できます。明るさを調整(プラス補正)して撮ると、ふんわりかわいい写真になります。
コロコロと丸いフォルムの金柑は、見ているだけでほっこりします。小さな黄色の実は、水玉模様のように写るので、写真にすると、よりかわいく見えます。後ろの窓に落ちた金柑の影の形もきれいですね。
夕方の光が横から当たっていると、光が当たっている箇所はキラキラ光り、影が伸びフォトジェニックな印象を与えます。写真を撮るのにオススメの光ですよ。
普通の人なら通り過ぎてしまいそうな路地脇ですが、写真家はきれいな光を見つけて、ステキな場所を写真で切り取ります。
海のキラキラ輝いている部分を、わざとピンボケで撮影した1枚。光をぼかして撮ると、抽象的なステキ写真になります。
夕方の空を背景にシルエットを撮るととてもドラマチックです。友だちにポーズを取ってもらい、記録写真とは違う思い出に残る1枚にしました。
ポイント3 無理しない位置でステキなものを探す
花などを撮影するとき、自分の手の届く距離にあるものを撮影します。背の届かない場所や遠くのものを無理に撮ろうとすると、余計なものが入りやすくなり、結果、とりとめのない写真になってしまいます。無理せず、自分の近くにある「かわいい」「ステキ」な場所を探して、近寄って撮ってみましょう。
桜を見ると桜の木全体を撮りたくなりますが、黒い枝を撮りたくなかったので花の一部分をクローズアップして、枝が見えないアングルから撮影。丸い桜の房がかわいい写真になりました。
ちょうど顔のあたりの高さで、手に届くくらいすぐ近くにある桜の花を撮っています。
写真家の2人は、自分の目線の近くにあるかわいい被写体を探します。撮りたいものを見つけたら、下から上、寄ったり離れたりと、いろいろな角度から、いちばんかわいく撮れるベストポジションを探して撮っています。
背景を大きくぼかすことで、ピントの合っている白いいちごの花が浮き上がって見えます。いちごの花を右端に寄せ、余白をたくさん作ることでおしゃれな印象を与えることができます。また、背景にぼかしたいちごを配置することで、白い花がいちごの花だとわかりますね。
いちごの花は低い位置にあるのでしゃがんで、背景に赤いいちごや葉っぱの緑が来る位置を探して撮影しました。